冬がもうすぐ終わる
冷たかった風が
ふんわりと暖かかったから
ああ また春がきた
毎年のことなのに
毎回同じ言葉を言う
何故なんだろうね
びゅぅと吹いた暖かい風は春風
長かった冬の終わりを教えてくれる
だけど
私の胸の内には
まだ 春風は吹いてこない
あのヒトが居ないから
私の胸の中には
永遠に春風はこないだろう
どこか違う匂いを乗せた春風
あのヒトもこの風を感じているのかな…
そう思ったら
なんだか涙がこみ上げてきた
スン と小さく鼻を鳴らして
私は くっ と泣きたくなるのを堪える
季節は私をおいてけぼりにして巡る
いつかは
あのヒトの横で季節を感じたい
叶わぬ事だとわかっているけど
そっと
今吹き流れた春風に祈りを乗せた
私の祈りは 今は何処を巡っているのか
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